職人とリフォームプランナー夫婦の狭く深い(?)経験から見た リフォーム現場についてのよもやま話です。

先週から、夫だけがとあるマンションの空室改装に入っています。

夫だけ…というのは、今回の現場は下請けなので、設計&現場監督は
元請けさんの方でしてくれるので、私は「お呼びでない…ヘ(^-^ヘ)」
というわけです。

とはいえ、初日だけは、エレベータの無いマンションのこと、
大工道具やらなにやら運び上げるのを手伝うために、私も付いて
いきました。

現場に着くと、すでに解体は済み、スケルトン状態となっていました。
(※各画像はクリックで拡大します)
7マンション01

このマンションの特徴は、一部、床下の懐が
すご~く深いところです。
7マンション02

さらに接近。
7マンション03

床を貼る前に、この床下に転落しないように歩かなくてはなりません。

とは言っても、こんな恐ろしいことをする人もいますが…
7マンション07
 ※床に渡された大引(おおびき)に脚立を立てている!

ところで、今回の記事は、この現場で監督さんに教わった、
レーザーレベルのちょっと変わった?設置の仕方です。

それは、新しい天井の下地(野縁ですね)の基準線を出す
ためのレーザーを置く場所のこと。

このように、





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私が夫と知り合ったころに、ふと気がついたことがあります。

「この人がクロスを貼ると、出隅がピシッと決まってるなぁ」

出隅(ですみ)とは、「出っ張った角」を指す言葉です。
(反対に、「引っ込んだ角」は入り隅(いりすみ)と呼びます。

マンションでは、柱の角や、梁の角など、この「出隅」がとくに多く、
それらのほとんどは、クロス貼りになっています。

よく見てみるとわかるのですが、クロスの厚みや表面の凹凸具合によって、
この出隅の部分が微妙に膨らんでいたり、出隅のラインがきっちりと
出なくてすっきりと見えないことがあるのですね。

これは、クロスの糊(接着剤)に"初期接着性"がなく、出隅の部分で
90度に折り曲げられたクロスが、元に戻ろうとする力のほうが
勝ってしまうことが原因のひとつです。

戸建ての部屋と比べると、マンションの部屋は(今でこそ少ないものの)、
やたら柱や梁、梁と梁が交差していたりして、家具が置きにくかったり、
圧迫感があったりと嫌われるものです。

ただ、それを無視して考えると、一種「構造美」とも見える場合が
あって私は結構マンションらしいその造りは好きなのですね。

それでも、この出隅のラインがすっきりとキマッていないと、
せっかくの構造美もだいなしです。

ところで、つい先日、この出隅を納めるために夫がしている、
とあるコツを知りました。

ある日の現場でのこと。

現場監督さんが夫の手元を見て、なにげにおっしゃいました。

「ん?それは、出隅をきれいに納めるためのおまじないですか?」
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以前の記事で、店舗改装のたびに、アクセントとして活躍してくれた
木彫りのネコのレイアウトを、お客様も楽しみにしてくださっていた、
というエピソードを書きました。
『リフォーム後のネコはここへ①』ご参照)

その後、なかなか施工完了写真が撮れなかったのですが、
今回やっと記事にすることができます。

以前のネコはこのように活躍していました。
cat03  cat01

そして、改装してこのようになっていたことも。
cat04


今回は、


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昨日からとある店舗の改装工事に入っています。
こちらは、オープン以来、数回改装を重ね、
オーナーさんも工事の段取りにすっかりおなじみです。

最近は、オーナーさん自ら工事向けのレイアウトを描いてくださったり、
カウンターの高さなど、ご希望の寸法を出してくださるようになりました。

その中で、今回少し気になったのが、出入口ドア前の
「踏み込み」の部分です。(三和土-たたき-ともいいますね)

オープン当初から、お客様には、踏み込みのところで靴を脱いで
中に入っていただくようになっていたのですが、(段差は約5cm)
今回、靴を脱がずにそのまま入っていただくことになりました。

そこで、オーナーさんが、今の踏み込みの奥行き(85cm)は広すぎて、
お客様が「ここで靴を脱がないといけないのかな?」と思われるので、
奥行きを45cmにして欲しいとおっしゃったのですね。

私は、とっさに少し狭すぎると思い、もう少し広げてみては?と
申し上げたのですが、オーナーさんとしては、

 ●奥行きが狭いほうが、立ち止まらずに、そのまま靴のまま上がる、
  という動作につながる。

 ●踏み込みよりも、中のスペースを少しでも広くとりたい。
 
 ●玄関マットの奥行きがちょうど45cmなので、踏み込みの中で
  マットがずれずにすむ。

…との理由で、ぜひ45cmにして欲しいとおっしゃいます。

そこで、私は、再度、

 ○ドアを開けてすぐ45cm先に段差(5cm)があることになり、
  お客様がつまずかれるかもしれない。

 ○複数のお客様が同時に出入りされるときに、身体をかわしにくい。

ということをお伝えしたのですが、オーナー様は納得しにくいご様子。

とうとう、
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去年から大ブレークの『トイレの神様』ですが、
記事のタイトルを見て、我が家にはトイレが4部屋もあるのかと
誤解されたかた、まった~く違います。(笑)

ウチには、トイレは一階と二階の二箇所しかありません。

…しかし、実は、
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