職人とリフォームプランナー夫婦の狭く深い(?)経験から見た リフォーム現場についてのよもやま話です。

先日、「住んでみたくなる賃貸マンション」という記事を書いたのですが、
肝心なことを書くのを忘れていました。

というのは、この春で築33年になろうかという、このマンション、
なにも、空き室が出るたびに全面改装をして設備や内装を一新したり、
間取りをいろいろと工夫していることばかりが、次から次と引き合いを
産んでいる理由ではないと思う、ということです。

こちらのマンションは、オーナーさんが何棟か、賃貸マンション
(ワンルームタイプ、ファミリータイプ等々)を所有されている
ており、いずれも築年数は古いものが多いようです。

ところが、どの棟に工事で伺っても、ハッとさせられるのは、外観は
古いながらも、いつも掃除が行き届き、あちこちにオーナーさんや、
管理人さんの、住人さんへの心配りが感じられることです。

例えば、エレベータの無い階段を「あともう一階…」と登りつつ、
上の階に着いてふと眼を上げれば、各階を表す数字の看板が
花柄をあしらったトールペイントの手作りで、微笑ましく出向かえてくれます。

階段は老朽化で、ところどころ、防水の塗装がハゲていますが、
めくれたところはきちんと補修されていて、かえって、全部塗り直す予算が
なくても、手入れは怠らない、といったマメさを感じます。

住民さんが通られるところに、花が植えられていたり、冬になれば、
外壁に面した部分にイルミネーションが飾られたり、とにかく、
暖かくて、アットホームな雰囲気がするのですね。

このような雰囲気のマンションだからか、私たち工事の者が出入りしても、
住人さんがよく挨拶をして下さるのも、この現場ならではのような気がします。

「おはようございます。ご苦労様です。」
「こんにちは!」

古い部屋が空室になるたびに“全面改装”なので、住人さんにとっては、
また工事か、という気分になられないのかとこちらが心配するくらいですが、
一度も嫌な顔をされたり、挨拶を無視されたり、ということがないのです。

ここのオーナーさんというのが、実は、
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前回の記事で、とある賃貸マンションの空室改装の工事に入ったと
書きましたが、先日内装工事まで完了しました。
あとは、キッチンや便器など設備の据付です。

こちらが改装前のスケルトン状態の写真
(バルコニー前から玄関前に向かって撮影)
7マンション01


そして、こちらが改装後
(ほぼ同じ位置から撮影…設置前のキッチンが…)
after01

このマンションはなんと、この春で築33年を迎えるようです。
しかし、オーナーさんが空室が出るたびに、間取りや設備にこだわった
大掛かりなリフォームをされているせいか、駅に近いという立地
もあって人気物件のようです。

しかも、この物件、見た目の設備や内装だけにとどまらず、
オーナーさんとタッグを組んだ設計・施工担当者さんにより、
防音や断熱の面などにも、とても気を配られた改装をされています。
(私たちは下請けですが、代わりに自慢♪)

なにせ、施工中にもたびたび引き合いのお客様が訪れ、
工事が終わっては入居が決まっていくという感じ。

トイレと合わせて一室になった、狭いながらも明るくおしゃれな
洗面所は化粧台がカウンタータイプ。我が家もこうしてみたい♪
after03


賃貸物件というのは、新築で積極的に設備や内装をアピールする
物件以外は、いかに手をかけず(つまり費用をかけず)
工事を済ませるかという条件のことが多いものです。

例えば、以前にも下請けで賃貸物件現場に入った夫が驚いたことが
何度かありました。
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