浴槽が深いんです…実は原因は別のところに

ここでは、「浴槽が深いんです…実は原因は別のところに」 に関する記事を紹介しています。
今回は、在来浴室…タイル壁の昔ながらのスタイルの浴室…の
バリアフリー対応のリフォームです。

ご両親がご高齢になり、このお家に引っ越して来られるとのことで、
娘さんからご依頼をいただき、下見に伺いました。


「ここのお風呂、すごく深いんです。 
 浅い浴槽に交換できますか?!」
NOY (1)


確かに、洗い場に立って、浴槽をのぞきこむと、
底面が遠い、といいますか、ちょっと深いなという感じです。

さっそく、浴槽の深さを測ってみると、フチから底面までが約55cnです。
そして、浴槽のフチは周りのタイルと同じくらいの高さで、
洗い場から浴槽のフチまで(またぎ高さと呼ばれています)が約30cmでした。


そこで、お客様にご説明。
「実は、今どきのユニットバスやバリアフリータイプの浴槽に替えても、
 深さ自体は5cmしか浅くならないんです。
 むしろ、今の浴槽が深いと思われる原因は、


浴槽が"深く埋めてある"からなのです。
逆に、洗い場から、浴槽のフチまでの立ち上がりが低いんです。

だから、浴槽ももちろん、5cm低い新しい浴槽に取り替えますが、
同時に、浴槽のフチの高さ…またぎ高さといいますが、
ここを今より10cmくらい高くされたらよろしいかと思います。」

「え? そんな、今よりまたぐところを高くするなんて
 考えられない…」 と、お客様はびっくり。

「もっと浅い浴槽ってないんですか?」

「洋風バスといって、商品としてはあります。
 ただ、寝そべって入るようなイメージの浴槽になるので、
 ご両親にとってはかえって危ないかと思います…」


そこで、下のようなイラストを添えてご説明させて頂きました。
浴槽またぎ高さ検証

一番左の図が現状の浴槽の高さです。
洗い場から浴槽のフチまでが約30cmです。
洗い場に立ったときと、浴槽の底に立ったときを
比べてみると、足元の位置にだいぶ高低差がありますね。

これを、5cmだけ浅い浴槽に取り替えたるとして、
洗い場から浴槽のフチまでの高さは同じ30cmのままで設置すると、
真ん中の図のようになります。
これだと、洗い場に立った時と、浴槽の底に立った時の足元の高低差は
それほど縮まらない感じですね。

では、5cm浅い浴槽を、洗い場から浴槽のフチまでの高さを10cmあげて
設置してみましょう。一番右の図です。 
すると、洗い場に立った時と、浴槽の底に立った時との足元の位置、
高低差がほとんどなくなりました。


つまり、こういうことです。
今お部屋に立っているとして、すぐ横に段ボール箱…みかん箱くらいのサイズを置き、
箱の中にまたいで入る…のはなんなくできます。

しかし、もし段ボール箱を玄関に持っていき、下の土間に置いて、
床から段ボール箱めがけてまたいで入ってくださいと言われたら、
ちょっと段差が怖いですよね。 
土間と床の高さが25~30cmくらいあったら、普通に床から降りるより
段ボール箱のフチがある分、足をひっかけそうな気もします。


ここで再度、お客様にご説明しました。

「ご両親は、今のお家ではシステムバスをご利用です。
 (私たちが以前リフォームさせて頂きました)

 その浴槽のまたぐ部分は、今のこの浴槽より10cm高く、40cmでちょうど椅子ぐらいの高さです。
 深さは取り替え予定の新しい浴槽と同じなんです。
 ですから、今、またぎにくいとか、ご不便がなければ、
 今度も大丈夫ですよ。

 むしろ、この浴槽は周りがタイル貼りのフチがあって
 そこに腰掛けることもできますから、いったん座られてから、
 浴槽に足をおろして入られても良いと思います。

 あと、浴槽のお掃除をされる時も、底の位置が上がるので、安心です。」


半信半疑のご様子だったお客様、浴槽の嵩上げに
賛成してくださいました。


なお、健康ランドの大浴場など、浴槽のフチがプールサイドのように
低くなっていても、洗い場からそのまま腰をずらして入るようになっていたり、
階段と手すりを使って浴槽に入っていける、というケースなら、またぎの高さは
あまり気にしなくても良いのですが、住宅ではそのような造りは特殊になります。

 
前フリがすっかり長くなってしまいましたが、ここから実際の工事の流れです。

浴槽を撤去し、周りのタイル、洗い場までの立ち上がりの部分(エプロンと呼びます)
のタイルをめくります。
NOY (2)


浴槽を10cm嵩上げすると、水栓金具に干渉しますので、
水栓の位置も上げます。
NOY (3)


新しい浴槽を据えます。10cm高く置くために、
浴槽の足元はブロックやレンガなどを置き、高さ調整をします。
NOY (4)


浴槽のフチも10cm上がることで、洗い場からの立ち上がりの上にすき間ができてしまうので、
コンクリートブロックで埋めます。(ブロックの穴にもモルタルを充填します)
NOY (5)


浴槽と壁とのすきまも10cm高さが足りなくなるので、同じように下地を造ります。
NOY (6)


洗い場からの立ち上がりの部分にタイルを貼ります。
NOY (7)


浴槽の周りにも元のようにタイルで仕上げます。
NOY (8)


目地を入れて浴槽周りが完成。
NOY (9)


水栓も交換し、壁をタイルで補修。
NOY (10)


今回は、床のタイルの上に東リのバスナフローレを貼りました。
冬のヒヤッとしたタイル床の冷たさを軽減するのと、
薄手のシートながら少しクッションがあるので、膝をついたりする時に痛くありません。
また、滑り止めの効果もあり、人気の商品です。
タイルの目地を専用の下地補修材で埋めるのですが、
入り口ドアと洗い場の段差が大きい浴室では、床下地自体を上げておけば、
シート貼りと一石二鳥のメリットができますね。
NOY (11)

 
ビフォーはこうでした。
洗い場からの立ち上がり部分が高くなったのがわかりますね。
NOY (1)


まだお引越し前でいらっしゃるので、落ち着かれたころに、
不具合はないか、お使い勝手の感想などお尋ねしたいと思います。




さて、今日の記事は…
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2021/09/16(木) 17:09 | | #[ 編集]
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