珍しく職人の夫が

ここでは、「珍しく職人の夫が」 に関する記事を紹介しています。
今日は、下請けの仕事で、クロゼットドア発注のための採寸に行って来ました。

現場はマンションの一室。
寝室にあるクロゼットは、よくあるタイプで、折れ戸が二組ついているのですが、
そのお宅ではベッドをクロゼットに寄せて置いているため、折れ戸が前に出っ張ると、
ベッドに当たって使いにくいとのことでした。

元請さんがお客様に提案していた案では、折れ戸を撤去して、新しく
引き戸を入れるということでした。
お客様が検討された結果、工事をしようということになったので、
私たちが建具を発注するようにと、採寸に呼ばれたのでした。

引き戸といっても、元請さんとしては、


現状のように、床から天井までの引き戸に変えると、扉が反るかも
しれないので、間に中鴨居を設けて、天袋戸2枚と引き戸2枚にしよう、
ということでした。

例えば、こんな感じでしょうか。
PIC0007.jpg
(これは、一戸建の押入れの襖を引き戸にしたものです)


私は、せっかく今が天井までの高さのドアで、折れ戸を引けば
天袋部分まで見渡せるのに、今回、天袋と仕切ることで、それぞれ
別々に開け閉めしなくては中のものが見えないのは、不便なのでは
ないかなと思いました。

そこで、建具を4枚作って、周りの枠を材木で作り、塗装で枠を
扉と同じ色に塗る、という当初の案から、もし縦横オーダーで
サイズをぴったりに作れる、パナソニック電工の3枚引き戸を使った場合、
差額はどのくらいになるかを調べてみたのですね。

パナソニック電工の「3枚シンクロ引き戸」はこちらのPDFで

すると、敷居・鴨居・中鴨居にそれぞれ現場で溝を切って、
建具工場で作られた建具を吊り込んで調整する手間と比べたら、
初めからドア枠とドアがセットになっているものを入れるほうが、
手間賃は少なく、しかもドア枠の塗装代も不要になる、ということで、
差額は30,000円前後になりました。
(※これは、今回のクロゼットの間口で、ということで、条件によって、
  差額は変わります。)


もちろん、30,000円変わるというのは大きいのですが、長く使われるものですから、
いちおう、この商品も選べる、といったことはお客様にお伝えして
おいたほうが良いのではと思ったのですね。

本来なら、このように、下請けで伺う場合は、元請さんの提案された
商品や施工については、あれこれ口出しをしたり、でしゃばって
お客様に別の内容を勧めたりしないのが、職人や下請け業者の暗黙のルールです。

(もちろん、元請さんとお客様と三者で話をしていて、元請さんから
 質問されたり、アドバイスを求められた場合は別ですが)

ただ、今日ご一緒した元請さんは、よく、

「元請だとか下請けだとか、上下関係で付き合っているつもりはないよ。
一緒に請けているという気持ちで、いい仕事をして欲しいねん」

とおっしゃるので、お客様の家に伺う前に尋ねてみたのですね。

「あのう…、パナ電工の3枚引き戸を使うと、サイズも
オーダーききますし、扉を片側に寄せると、間口の2/3開くので、
2枚の引き戸より広く使えますが…。」

「サイズオーダーできるの? 値段どのくらい変わる?
 現場見て、そっちのほうが良かったら、提案してさしあげて」

そこで、一緒にお客様の家へ。

現状のクロゼットを見てみると、枕棚(クロゼットのパイプが吊ってある
棚ですね)が、クロゼットの枠いっぱいまで、手前にせりだしていて、
新しい枠を少しでも奥に寄せて取り付ける、ということはできないことが
わかったのです。

「引き戸が三枚にもなったら、枠の奥行きが120㎜ほどに
 なるやろ。今の枠より手前に3㎝は出っ張ってくるよな。
 ちょっとまずいわ。クロス貼り替える予定もないし。」と元請さん。

「でも、クロゼットドアのついている壁一面だけ、
壁をふかして(石こうボードを上から貼って壁の厚みを増やす)
その面だけ柄の違うクロスを貼って、アクセント貼りにするという
手もありますが…」と私。

「ううん… そうなると工事も一日じゃきついよな。
 やっぱり、天袋と引き戸と二枚ずつでいいのと違うかな。
 天袋の中はしょっちゅう使うものを入れるわけやないし…、
 
 奥さん、天袋の中は天袋を開けたときに見えればいいですね」

「ええ、別に…私はどちらでも」

そこで私は、それ以上は元請さんに勧めるのをやめたのです。

すると、元請さんがお客様とリビングに行かれた途端、夫が、

「前に出せないんやったら、枕棚とか仕切りを加工して、
 枠を奥に取り付けられるようにしたらいいんと違うん。」

「えっ、枕棚とか切ったり、組み直すんやったら、
 クロゼットの中に入れてあるもの、全部出さないとあかんねんで」

(クロゼットの中は、押し入れ用の引き出しがいくつも積んで
 あったのです。)

「でも…」

「それに、うまく加工できるん令 中の造作を
 全部解体して、新しい材料で作りなおすんなら確実やけど、
 それやったらだいぶ金額アップになるし」

私は、元請さんもお客様も「別にいい…」とおっしゃっているのを、
もう一度「こうしてみては…」と言い出すのは、おせっかいが
過ぎるだろうと思ったのですね。

そして、夫とは話がついたと思い、リビングの、お客様のほうへ
二人で戻ると、夫が、

「あのう…、手前に出っ張らせるのが問題なら、
 枠を奥に寄せるという方法があるんです。クロゼットの今の
 棚を加工して…」

(うわ、言っちゃったよ)

すると、お客様が

「どういう方法なの? こちらで 詳しく聞かせてくださる?」
 とおっしゃって、テーブルにお茶を並べてくださいました。

「わかったわ。どのくらい奥行きが狭くなるのか、
 もう一度、クロゼット見に行きましょう」

結局、あれこれ相談の結果、三枚引き戸にしようということになりました。

「いつもは、自分から提案を申し出るなんてしないのにね」
と私が夫をからかうと、

「ほんまや。口下手やもんな」と元請さん。

「いやあ、嫁さんが僕にしゃべらせくれへんもんで…」と夫。

「なんか、新しい扉、楽しみだわ」とお客様。

さて、こうなったら、元請さんのためにも、お客様のためにも、
気合入れて工事にかかりますよ。

(工事はクリスマス頃の予定。終わったら写真アップさせてもらおうかな)

それにしても、よく言った。夫。グッドジョブ!

さて、今日の記事は…
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