急がば養生はすべし

ここでは、「急がば養生はすべし」 に関する記事を紹介しています。
リフォームを専業にしていると、工事はたいてい住みながら…
ということになります。

『ビフォーアフター』の番組などでは、施主さんが一旦別の場所へ
仮住まいして、工事をするということが多いようですが、
あれは、リフォームというより、「建て替え」に近いですものね。

住みながらだと、当然家具や持ち物がある中での工事となるのですが、
工事をする部屋からそれらすべてを移しておく場所が無いことも多いです。

そこで、大事なのが「養生」。

「養生」(ようじょう)とは、工事しない部分、もしくは工事後の建材や設備品などに、
傷がつかないようにマットやシートを敷いたり、ビニールなどで
カバーをかけることを言いますが、けっこうな手間がかかります。

しかし、これをしっかりしておかないと、後々大きなつけが…。

先日も、このようなことがありました。


とあるハウスメーカーさんのリフォーム部署から孫請けでクロスの貼替に
伺ったときのことです。

現場は大きな一戸建てで、リビングと続き間になったダイニング~キッチンの
天井と壁のクロスを貼り替えるということで、お客様はソファーセットや
大きな食器棚以外はきれいに部屋から出してくださっていました。

「これなら、スムーズに仕事がさせてもらえそう♪」と、

夫と一緒に脚立や道具を車から降ろし、クロスをめくる準備を始めました。

私たちの上請けさんの担当者さんに、

「フローリングの養生はどうします?」と、お聞きすると、

「めくったクロスを敷いて養生にしましょうか」とのこと。

そこで、さっそくクロスをめくってみると…。





これが、実に、未だかつてないほど、めくれないのです。

クロスはめくったときに、シールをはがした跡のような、裏紙が残るのが
望ましいのですが、裏紙までめくれずに、表面の発泡の模様だけがめくれて
しまうという状態。

そこで、裏紙のところまでめくれるように、スクレーパーという道具を
持ち出して、表面の発泡部分をこそげ落とそうとしたら、今度は、
裏紙ごとめくれて、壁の下地材である石こうボードの表面の紙まで
一緒にめくれる始末。

そして、この作業の結果、あたりは細かくこそげられたクロスクズや
繊維系のホコリが舞うことに。

そのことがわかってから、上請けさんが、養生用のビニールを
持ってきて、食器棚やキッチンのカウンター、ソファーなどに
かけはじめたのですが、なんと、

その頃に、別の職人さんグループがどやどやと入ってきたのです。

なんでも、リビングのサッシの雨戸を電動シャッターに取り替える
というので、壁や天井のあちこちをあけて、電線を通したり、
スイッチを取り付けるというのですね。

(リビング~ダイニングの天井や壁を今から貼り替えようという時に、 
 天井や壁のボードに穴を開ける!?)

夫や私はもちろん、そのような作業が入ると元請けさんから聞いて
いなかったらしい、私たちの上請けさんもびっくりです。

★ここで、ややこしいので、仕事の頼まれ方の流れをちょっと解説。

  お客様→元請けさん→下請け(私たちの上請けさん)→孫請けの私たち
            ↓
         別の下請け業者(電気工事)
 
 という関係になっています。★

結局、養生をやりかけたところに、その職人さんチームが作業を初めてしまい、
私たちは、めくれないクロスと三人がかりで悪戦苦闘することとなりました。

夕方にかかるころまでには、電動シャッターチームの作業は無事に終わり、
本来なら、三人いれば一日でなんとか追われたはずのクロスチームは、
クロスめくりやパテなどの補修作業だけで、たっぷり一日を費やしたのでした。

そして、翌日、クロスはなんとか貼り上がったものの、ホコリだらけの
部屋の掃除、家具やソファーの拭き掃除にどれだけ時間がかかったことでしょう。

こういう時に私が思うのは、養生をきちんとしておけば、作業後は養生をさっと
はがすだけ。

養生をしていなければ、養生に要する時間のニ~三倍は後始末に
時間がかかるということです。

それにしても、クロスがこうまでめくれない現場というのも珍しかったものの、
私たちの上請さんも、今回ばかりはかなりこたえたようで、今後は
「養生費」をハウスメーカーさんに申請してみるとおっしゃっていました。

でも…。

私の個人的な考えとしては、養生はやはり元請けさんが主体になってするか、
(この現場では、ハウスメーカーさんですね)元請けさんが費用を出して、
(お客様に負担いただくなり、サービスにするにしても)
下請けに明確に指示するべきだと思います。

まあ、こんなことがあって、夫がひとこと。

「今回は、二日の工事だったけど、本来は雨戸のシャッター工事は前日に
 済ませておくべきだよな。
 
 たまたまクロスがめくれなかったからいいけど、すぐにめくれてたら、
 俺らは電気の配線工事の間、ずっと手待ちだったってことだからな。

 それに、配線のために天井や壁の石こうボードに穴を開けるなら、
 電気工事の前にも養生はしておくべきやろ。」

(…ひとことじゃないか。)

私たちが元請けとなって、ある程度の日数がかかる工事に入るときは、
必ず一日目は養生、材木や道具類などの搬入、余裕があっても墨出しまでに
徹するようにしています。

初日から職人が作業を始めることにすると、どうしても気が急いて、
養生がおろそかになりかねませんし、お客様がまだ、家具や荷物が
どけきれていないこともあるからです。

工事が数日に渡ると、一日でも工事日を詰めることが、サービスのような
気もしてしまいますが、工事は段取り6分仕事4分(7分と3分だったか!?)
とも言われますので、初めが肝心なのです。

まあ、これは、私たちが職人とプランナー夫婦というペアだから
やりやすいことかもしれません。

会社や組織の規模が大きくなるほど、担当させられる現場が重なったり、
下請けや孫請けが複雑に絡んで、連絡ミスや責任感の薄れが生じるかも
しれませんので。

とにかく、これからも、「急がば養生」精神はしっかり守って
行こうと思います。


さて、今日の記事は…
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