『じゃあ、ネットで買って下さい…!?』

ここでは、「『じゃあ、ネットで買って下さい…!?』」 に関する記事を紹介しています。
以前、ホームページにも書いたことがありますが、
(※『キーワード集2 日当について』ご参照)
職人が仕事を請ける場合、報酬の取り決め上、大きく二種類の
請け方があります。

①常雇(じょうよう)…もともとは、日雇いでない、期間を定めることなく
           常時雇用されていること(人)をさす言葉です。
           
           建築業の職人では、常に雇われている特定の相手先に
           限らず、一日当たりいくら、という報酬を受け取る場合、
           常雇という呼び方をしているようです。

②請負(うけおい) …一日あたりいくら、ではなく、あくまで単位数量
           あたりや施工部位の出来高に応じての報酬です。
           (クロス何m貼っていくら、床㎡あたりいくら
            フローリング6畳仕上げていくら、とか、
            洗面化粧台取付していくら、という感じです)

           請負には、さらに二つの請け方があります。
           
           『手間請け』:材料(商品)は支給され、職人は、
                  作業・施工だけを行う。         
           
           『材料持ち』:材料(商品)を職人が手配、持参の上、
                  作業・施工を行う。
           
さて、前置きが長くなりましたが、私たちが(というより職人の夫が)
下請けで工事を請ける場合も、当然上記の三タイプの請け方をします。

そして、『材料持ち』の場合ですが、例えば、材木など文字通り
材料のみを用意していく場合と、クロスやフローリング材、便器やシステム
キッチンといった、商品まで手配していく場合があるのですね。

材料なら、必要な数量の拾い出しの手間、発注単位からくるロスを
負担するための経費、また現場までの運搬手間などもかかります。

また、商品であれば、元請けさんが細かい品番なり施工条件を提示して
くれない限りは、こちらで条件を確認したり、仕様を調べ品番の特定をする、
といった手間がかかります。もちろん、商品(品番)を間違えれば
費用や代替え品の手配はこちら持ちです。

そのため、材料や商品にある程度の経費を上乗せした上で、元請けさんに
材料なり商品を見積もり~提供することになります。

私は、夫と二人でリフォームの仕事を始める前は、リフォーム会社で
営業~プラン・見積もり・契約・商品や材料発注から工程表の作成まで
一連の業務をしておりました。

その会社では、職人さんにはたいてい常雇または手間請けで仕事をお願いし、
材料や商品はすべて会社側で手配していたので、上記のような数量だしや
設置条件に応じた品番の特定に手間や経費がかかるのはよくわかります。

ところが、時々、このあたりのことを考慮に入れない元請けさんが
いらっしゃるようなのですね。

先日、


夫の職人仲間で、夫と同様『多能工』志向の職人さんから聞いた話です。

彼が、元請けさんから、水廻りの設備品や換気扇などを『材料持ち』で
頼まれるようになり、その都度、いろいろと調べた上で品番を特定、
見積もりを提出されるのですね。

すると、元請けさんは即座にネットで品番から検索、同じものを通販
されているサイトで安値を見つけては、

「ネットではこの金額で買えるのに、もう少し安くならんの?」と

値踏みをしてくるというのです。

そこで、彼が、

「じゃあ、これからは直接ネットで買ってください。
 僕は手間だけでもいいですから。」

と言うと、それも断られるそうです。

結局、その元請けさんは、いろいろ調べて品番を特定するプロセスが
面倒なのか、商品や施工上の知識がないのか、時間がないのか、
理由はよくわかりませんが、ちょっとズルい感じがします。

一方では、私が仲の良い職人さんで、最近はネットで何でも
出回ってるからと、『商品持ち』を請けたがらない方がいます。

なんでも、

「ネットで調べたら、安い値段で出てたりするやろ。
 『高い』って言われたくないやん。だから、
 お客さんに直接ネットで買ってもらったらいいねん。
 ホームセンターで買ってきてもらうとか…」

私の個人的な考えとしては、ネットで設備や建材が安く出せるのは、
大きく二つの理由があると思うのですね。

一つには、商品知識のある人向けに、販売側の細かい説明や問い合わせの
手間を省いて売り切り商品的に出されている場合。

もう一つは、商品代だけが一見安く出されているものの、取付工事費
の方に上乗せされており、取り付けこみで販売されている場合。

お客様でも、自分でいろいろとリサーチして、機能や仕様を比較したり、
取り付け上の条件を判断した上で「これ」と商品を特定できる方は、
ネットを利用して、安く商品を手配されるのは良いと思います。

ただ、現場で万一「これは取り付けられませんね」という結果になったり、
「思っていた物と違った」または、「不良品が届いた」といった場合は、
すべてご自身でそのリスクを負うことになります。

ですから、これらのリスクや調べる手間ひまを考慮すれば、ネットで
買う金額より私たち施工業者が提供する値段が高いことがあっても、
それはやむを得ないのではないかと思うのです。

私は、ネットで出ている値段を『正』として後手に回るのではなく、
商品や施工の知識、今までの数々の現場での経験から、かえって
商品選びや提案力に付加価値を感じて頂けるようにしたいと思っています。

ところで、普段、私が見積もりのため、いろいろな商品を調べるときに
一番頭を悩ませるのが、便器です。

便器だけは、万が一「取り付けられない!」となったときに、
次の商品が入るまで「無し」で我慢する、ということはできませんよね。
元の便器を撤去するときに、排水管との接続部分を割らないと外せない
こともあって、"とりあえず元に戻す"ことが出来ないこともあります。

しかも、最近は、便器内の自動洗浄や便座機能のリモコンとの連動で、
便座との組み合わせのパターンが増えており、同じタイプの便座でも
便器に応じて末尾の品番だけが違う場合があるのです。

さらに、最近の温水洗浄便座は、リモコンでフタが開閉したり、
灯りが付いたり、音楽が鳴ったり(!)というものがありますから、
値段も高価なものなると、間違えて発注した場合の負担も大きいのです。

ちなみに、メーカーさんによっては、こちらの発注ミスの場合は
返品不可だったり、一定の手数料を払って返品受付の場合がありますので、
次にいつ売れるかわからない在庫をかかえることにもなりかねません。

便器の品番特定に関しては、一度、自分のためにもまとめておきたいと
思いますので、改めて別の記事に書きます。


さて、今日の記事は…
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