大工で造作する家具

ここでは、「大工で造作する家具」 に関する記事を紹介しています。
先日、地元のお客様から、家具作りのお引き合いがありました。

私達が『家具を作る』となると、大きく3つのパターンになります。

 ①オーダー家具を作る。
   ⇒お客様のご希望をもとにプラン図を作成。材料を決めます。
    製作は家具専門の工場で行い、家具専門の職人が搬入、取り付けます。

 ②既製商品を利用し、大工が下地作り~取付。
   ⇒メーカーの既製パーツ(システム家具やクロゼットなど)
    を加工、組み立てたり、取り付ける。

 ③材木、内装材を組み合わせ、大工が一から造作。
   ⇒私たちの場合、店舗や事務所のお客様に多いです。
 
  ※現場に合わせて、①の家具工事、②、③の大工工事を
   組み合わせる場合があります。
  
そこで、お客様がどのような家具をご希望なのかをざっくりお尋ねします。

とくに、①はフルオーダーの一点ものになるので、仕様によっては、
お客様の想定外のお見積もりになるケースもあります。

が、実はご予算より先に、私たちがまず不安に!?なることがあります。

というのは、



お客様は、

 A.フルオーダーは高くつくが、大工さんに作ってもらうと"かなり?安く"、
  希望どおりのものが作れるだろう。

 B."大工さんが作るのだから"、仕上がりも既製品の家具のような
  完成度が高いものが作れるだろう。

 C.大工さんなら材木の余りのストックがあるだろう。

などと、お考えではないかということです。

例えば、

Aに関してですが、大工さんがだいたいの寸法を聞き、
いきなり材木を切って作りはじめる、というわけにはいきません。

家具の種類にもよりますが、細かい寸法や構造、納まりを先に
考えなくてはならないのです。

つまり、"木取り図"や"展開図"が必要になります。
わかりやすい例では、このようなものですね。
(※クリックで拡大します)
kidorizu

↑こちらは、『簡単木工キット』というサイトさんの
"おままごとキッチン1"という商品キットからお借りしてきた
図面です。

現場で実際に加工する手間とは別に、こういった前準備のようなものが
必要なのと、プロであるからこそ、"適当に作る"ことができないので
思ったよりは高かった…となる場合があります。
(塗装費用も別に要りますし…)

ご自分やご家族が木工ができないとか、作業をする場所がないから、
安い材料でラフな感じで作ってもらえれば、と思っていたのが、
たいそうな話になってしまった、というのも困りますよね。

Bに関しては、家具や建具造作用の機械を備えた作業所を持っている
工務店の大工さんは別として、手持ちの道具で作る場合は、
市販の家具に見るような"製品”としての精度はまず出せません。

(大工さんでも、宮大工や指物大工といった緻密な細工を専門にする
 方なら別ですが、それはそれでまたご予算が…)

Cに関しては、新建材が幅を利かせている今では、建築現場で余って
たまっていくのは、コンパネやらベニヤ、下地材としての角材です。

カフェやショップで、足場板を床板にしたり、構造合板を家具にしたり
しておしゃれに演出されている例はたくさんありますが、住宅に
取り入れるとなると、内装やインテリア小物で合う合わないがでてきます。

今回のお引き合いでも、私たちは、失礼なぐらいに(^_^;)しつこく、
その不安材料!?をお客様にご説明、その上で、ぜひ大工仕事で、と
いうご希望をいただきました。

それならばと、インテリア雑誌の写真ではわかりにくいであろう、
材料の違いと塗装した時の風合いを確認して頂くために、
サンプルを作ってお持ちすることにしました。

tosou01
左は『ラーチ合板(針葉樹合板)』、右は『コンパネ』です。
(マスキングテープを貼って塗装中♪)

tosou03
左は『シナベニヤ』、右は『パイン集成材』です。
(塗装の職人さんに塗ってもらえば綺麗なものが
 できたのに、えいっと自分で塗っちゃいました)

大工さんに棚を作ってもらうとなると『ベニヤでもいいわ』と
おっしゃる方がありますが、見えないところに使うのと、家具の
外側に使うのでは印象は違ってきます。

カフェやショップなら、カウンターだけ集成材を使い、あとは
コンパネで作ってお客様から見える面だけクロスを貼るという手も
ありますが、住宅ではDIYで自作されるならともかく、お金を頂いて
作った家具が"コンパネ製"というのは少々気が進みません。

ちなみに、上のサンプルでは、板同士を接合のサンプルも兼ねています。
ビスケットジョイントやダボを多用すると手間がかかるので、
コストダウンのために、ビス留めやビス穴を丸棒で埋めた場合の
見栄えを確認して頂くためです。(下の画像の右端ですね)

こういったことをじっくりお話しした上で、お客様は、
銘木でなくて構わない、木目の新建材よりは、本物の木の質感が
ある合板の方が好ましい、工場で作ってもらうより、
私と職人である夫に頼むほうが、微妙なニュアンスが伝わりやすい
と思うと言って下さいました。(プレッシャー!?(^_^;)

あとは、こういった材料を家具の部位にあわせて使い分け、
デザインや塗装の質感で、手作りならではの味わいが出せればと
思います。

家具の塗装といえば、こちらもまたオーダー家具と違って…
という話はまた長くなりますので、次回の記事にて。


さて、今日の記事は…
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