冬場にクロスがめくれない時に…

ここでは、「冬場にクロスがめくれない時に…」 に関する記事を紹介しています。
先日、夫がクロスの貼替の下請け仕事で伺っていた現場の話です。

中古の一戸建ての全面改装だったのですが、
屋根裏に大部屋の広がる三階建ての内部は、全室白いドアに真鍮のドアノブがつき、
窓も窓枠も白、巾木も回縁も白で、まるで輸入住宅のような雰囲気です。

現状貼ってあるクロスはコテでムラをつけたような塗り壁風のクロスで、
この家にぴったりあっています。
ところが、このクロスが驚愕のクロスだったのです。



クロスといえば、今やもうひと目では「クロス」と見破れないほど、
素材も風合いも色味もさまざまです。

和紙や麻、絹からジュラク、漆喰風の素材まで、仕上がりから見れば、
とてもおしゃれで素敵なものがたくさんありますが、一方では
これらのクロスは職人泣かせ。

クロスの長所は(たいていは)どこにでも貼れて、無垢の素材よりは
安価なこと。
ただ、短所としては、『貼ることができる⇒はがれる』、
クロスの幅が約90センチなので、90センチごとに継ぎ目(ジョイント)
が必ずできます。

そして、ジョイントというものは、どんなに丁寧に貼っても、
クロスの素材や厚みによっては、どうしてもジョイント部分が
わかってしまい、また、温度変化や経年変化ですきまがでてくるものなのです。

これは、貼りかえるほうのクロスの悩みですが、
今回は、元のクロスのほうが大問題でした。

というのは、まれにみる「なかなかめくれない」クロスだったのです。

クロスというものは、表面はたいていビニル製ですが、他の素材であっても、
「裏紙」というものがついています。

値札やシールをはがしたときに白く残ってしまうあの紙のようなものです。

クロスというものは、めくるときに、表面のビニル部分と裏紙が
うまくはがれて、裏紙だけが元の壁に残され、新しいクロス(の裏紙)
に塗られた糊がその壁面の古い裏紙にきれいにくっつくというのがベストです。

ところが、クロスによっては、本当につるつるつるっと、90センチ
幅のクロスを巻き取るように、きれいにめくれる場合もあれば、
大きくめくれずに、20センチくらい引っ張っただけでびりっと
破れてしまうタイプ、2~3センチ角のチップ状でしか
めくれないタイプと、いろいろあります。

どうしても、2~3センチずつしかめくれない、という場合は、
スクレッパーと呼ばれる、T型カミソリを巨大にしたような(?)
道具で、
がしがしと、裏紙からクロスの表面を削りとるようにめくるのですが、
今回のクロスはスクレッパーを使っても、めくることができませんでした。

たまりかねた夫が、記憶の彼方から思い出した「秘密兵器」
それは、なんと、

『ドライヤー』だったのです。
そう、あの、髪を乾かすドライヤーです。

始めにカッターでクロス表面にバッテンのキズをつけ、
めくる糸口をつかんだら、クロスの裏紙側から、ドライヤーで
あぶるのです。

すると、あら不思議!
すぐに表面が破れて2~3センチもめくれなかったクロスが、
20~30センチの大きさまでするするっとめくれるではないですかっ。

それからというもの、一軒で合計700mあるクロスを、
私も日参して、ドライヤーであぶりながらめくることと
なったのでした。(低温ヤケドになりそう…)

工期も限られるので、夫は悠長にめくっている場合ではありません。
そこそこ貼る面ができたら、私を残してクロス貼りに転向、
そして私に追いつくと、(つまり貼れる壁や天井が無くなると)
またドライヤーを片手に壁にへばりついてクロスめくり。

途中からとうとう応援の職人友だちを呼び、最終日には、
せっかく早めに仕事を終えていたタイルの職人さんから、
現場監督さんに至るまで、みんなドライヤーを片手に
もくもくとクロスめくりに参加して下さったのでした。

(感謝感謝です。このご恩は決して忘れません…)

皆さんのご協力もあって、なんとか無事に工期に間に合わせることが
できたのですが、後日談がありました。

現場監督さんから、「何箇所かジョイントがすいてるみたい…」
との連絡が。

あれだけみんなでゴウゴウとドライヤーをあぶりながら、
追いかけるようにクロスを貼っていったわけですから、
新しく貼ったクロスの糊が急激に乾いたせいかもしれません。

ただでさえ、クロスを貼り替えた日にエアコンをあてたり、
ストーブで一気に部屋を暖めたりするとジョイントがすくことが
ありますから、ましてや貼りながら部屋をあぶっていたのでは…。

監督さんも事情はよくわかってくださっているのですが、
施主さんには言い訳はできませんから、気合を入れて
直しに行かなくてはなりません。

がんばれ~クロス職人さん!

さて、今日の記事は…
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