『良い製品は儲からない』…では、良い工事は?

ここでは、「『良い製品は儲からない』…では、良い工事は?」 に関する記事を紹介しています。
前回の記事でも触れましたが、リフォームの仕事をしていると、
材料や施工の"経年変化"を目にする機会が多く、とても勉強になります。

そういった経験をどんどん次の仕事、次の現場へ活かすべく、
リフォーム専業で足繁く現場に通っている私たち夫婦ですが、時には
「これは、造るときにもうちょっとどうにかできたのでは…」
という事例にぶつかることがあります。

先日もこんなことがありました。
下の写真のサンルームの欄間(ランマ)のパネル、
ゴムパッキンが垂れ下がってしまっていますが、
修理に来た職人さん、一目見るなり
「ゴムが傷んで伸びてしまったんでは無いな、これ。」
実際にパネルをはずしてみると判明したのは、パネルのサイズ違いでした。
KS01

パネルが枠よりも一回り小さかったため、パッキンがもともと
ゆるかったのでしょう、もう少し放置していたら風で飛んだり、
サンルーム内に落下していたかもしれません。
(こういうの、メーカーがセットで加工して出荷してるんじゃないの?
 と思わずつっこみたくなりますが、昔は現場サイドで用意して
 はめていたことがあったそうです。)


なにも業者さんの悪意だとか、手抜きだというわけではなく、
予算や、工期など、諸条件でやむをえず、の場合もあると思いますが、
このような例を見ると、それを教訓にしようと思い、
帰宅後に夫とあれこれ話し合うことにしています。

そんな時、夫が言うには、



「結局、商品でもプランでも長く使えるようにこだわって造ると、
 修理だとか造り直しに呼ばれるまで長くかかるわけやん。
 あまり耐久性のこと深く考えずに作っている業者のほうが、 
 次の仕事が早く来るってことはないやろか。

 かえって、長持ちするようにって材料も選んで、構造も施工も工夫して
 それこそ長いこと使えたから、アフターやら造り替えやらで
 次に声がかかるのが遅くなるっていうか…(^^;)

 まあ、「傷んできた」とか「やり直し」の必要があるから
 俺らにも仕事が回ってくるんやし、俺らがした工事だって、
 他の業者さんがフォローしてくれていることもあるやろうけど。」

「ほんまやね。 私たちは、お客様から直接仕事を請け負う立場やから、
 誰が計画した、選んだ、工事したっていうのを、良いところも悪いところも
 直接お客様に知ってもらえて、お客様からの感想もダイレクトに
 聞ける
から、自然と自分たちが造らせてもらったものに愛着がわくよね。

 でも、下請けどころか孫請けとかで現場入って、営業担当と職人がお互い名前も
 知らんような、顔もわからんような関係で入っていたら、
 しかも、予算や工期で追い立てられるような仕事していたら、
 自分で施工したものへの愛着とか責任感とかは薄くなるかもね…(^^;)」

そして、こんな時、ふと私が思い出すのが、数年前に読んだブログの記事です。

Kazumoto Iguchi's blog の中の記事より

『銀行は救済、メーカーは見殺し。低品質が栄え、高品質が滅ぶ。なぜだ!?』

上の記事より引用させていただきます。

★ここからが引用内容↓

まあ、簡単に一言で言えば、「良い製品は儲からない」ということである。言い換えれば、「良い製品を作る企業は悪い製品を作る企業と競争で負ける」ということである。

洗濯機がまったく壊れず20年持つという洗濯機メーカーと、5年ごとに自ら半導体が崩壊して壊れる洗濯機メーカーとを比べると、前者は20年で1台しか売れないが、後者は4台売ることになる。4倍の収益となる。

これをよしというのが現代経済学者の御馬鹿な思考である。

しかし我々物理学者から見れば、前者の企業は地球資源を後者の1/4しか消費しない製品を作り、人類に貢献した企業ということになるはずである。

地球に4倍やさしい企業は1/4の収益しか上げられない。地球に10倍やさしい企業は1/10の収益しか上げられない。地球に100倍やさしい企業は1/100の収益しか上げることはできない。

これでは困る。地球に良い方がいい収益を上げるべきであろう。言い方を戻せば、100倍の超寿命の高品質の製品を作ることのできる企業は100倍の収益を上げるべきだろう。しかし現代の経済学ではそういうことは問題にもしないし、問題にもできない。

どうやればこの問題を解決できるのだろうか?
これが私が個人的にかなり前から気になっている問題なのである。

良い製品を作る企業(つまり、超寿命の製品を作る企業)の方が早く破綻するのである。粗悪な100円ショップが隆盛し、高品質の10000円ショップは100円ショップの1/100の寿命しかない。これでは困る。

1つのアイデアは、

★↑ここまでが引用内容

この引用部分の前後は、ぜひブログ記事の本文をご覧いただくとして、
建築やリフォーム工事に置き換えて考えると、
長く使えるようなプラン、材料を選んで施工すれば、
それだけ余計な資材や資源を使わずに済む、
お客様の家計にも優しく、地球にも優しいということですね。

ただ、同時に、以前にとある自動車販売の営業さんがおっしゃったことにも
考えさせられます。

 「"車の寿命"はお客様が決めるんです。
  修理すれば、ある程度は使い続けられますから。
  技術的には30年の耐久性をもった車だって作れるんですよ。
  ただ、30年、同じ車に乗りたいと思われますか?」

確かに、ライフスタイルや好みという問題では、
たとえ新築時に何の不満もないプラン、施工をしたところで、
どこかライフスタイルに合わせてリフォームしたくなるところがでてくることでしょう。
環境に適応するのも人間だし、環境に飽き、欲がでるのも人間、といいますか…。

でも、やっぱり、次の仕事になるまでの期間が長くなろうとも、
長持ちするプラン、施工にこだわりたいと思う私たちなのでした。


さて、今日の記事は…
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